2018年
今年からこのブログに参加させていただきます、矯正歯科みねた技工士の佐々木早紀子と申します。
もうかれこれ15年程みねた先生の元で技工させてもらってます。
2015年の11月に2人目の娘を出産し、昨年の4月に育児休暇から返って参りました。
ただいま甘えたな兄4歳児と頑固な妹2歳児に振り回されながら、技工も頑張っております。
今回、ブログを書くことになって何を書こうかなぁと思った時に真っ先に思い浮かんだのは、昨年私が経験した「親知らずの抜歯について」です!
下顎水平埋伏歯。いわゆる埋まってて横に生えてるから出てこない歯です。
私の場合、下の2本共にほぼ平行になっている親知らずでした。もう15年前からみねた先生には抜歯した方がいいと言われていましたが、歯茎を切開して歯を切断して取り出してこなきゃいけないと想像するだけで絶対無理だと先延ばしにしてきました。
ですが、この親知らずさんギュウギュウと前の歯を押して存在誇示してくるんです!
一度は綺麗に並んだ(矯正してもらってます!)下顎の歯列弓はだんだん歪んできてしまうし、前歯の方までギュウギュウ押してきて痛いし…
この痛みは毎日続くわけではないんですが、忘れた頃に2~3日痛み出してまた消えての繰り返し。これが妊娠中あたりから頻発しだしたので、これは抜歯を、腹を決めるタイミングだと決心しました!
済生会病院で入院しての2本同時抜歯ということになりました!
検査の結果、神経が親知らずとほぼ接していることが判明…
(顔の正面からの断面図です。赤い点が神経で、その上が親知らずです。ほとんど接していることがわかります)
かなり高い確率で口の周辺の痺れが出ますと告げられめちゃくちゃビビりました。しかし、経験豊富な済生会の山口先生を信頼しきってお任せしました。
初めての静脈麻酔に緊張したのですが、一瞬で記憶を失って気づいたら、口の中の違和感で目が覚めました。
痛みって言う痛みや心配していた痺れはその時は無かったです。
鏡をみせてもらうと、パンパンに膨れ上がった顔の形は真四角になっていて大爆笑してしまいました。
(パンパンに腫れた当初のしゃしんです。スッピンにつき自主規制しております。)
病室に帰ると徐々に左半分の下頬下唇に痺れ
と言うか軽い感覚の麻痺が現れました。とは言っても、触ってる感覚が他とはちょっと違うと言うぐらいで怖がっていたほどではなかったです。
痛みはというと痛み止めの薬ももらっていたので、抜歯の痛みよりも口角を引っ張られた時の傷が痛くてご飯を食べるのには少し苦労しました。病院のご飯は大盛りのお粥が出てきました。口を開けるのは辛いし、麻酔明けでフラフラして気持ち悪かったのですが、「傷を早く治すためにもしっかり食べないといけません!」と言われ泣きながら食べました。
そして、教わった歯磨きの仕方にも衝撃を受けました。傷は触らない方がいいのかなぁと思ったら、真逆で、抜歯した所を歯ブラシでゴシゴシ磨きなさいと言われるのです。縫合した糸が不潔になりやすいと言う理由と血を出させて傷を早く治して行くと言う理由からだそうです。
くちが開かないし口角の傷も痛いし、歯磨きをするのも結構難しかったです。
手術後の感染症もなく予後は良好ということで1泊2日で無事退院し家にかえりました。
その後なんとなく「ぐわ〜ん」という抜歯の鈍い痛みはあったものの、もう2日後には鎮痛剤なしでも生活できるようになってました。
1週間後に抜糸のために済生会に出向きまして、プチンプチンと糸を取って頂きました。
そこでまた、歯磨きの仕方を教えてもらいました。今まで歯があったところにガッポリ穴が空いているのでそこに食べ物のカスがつまるので、歯ブラシのヘッドを穴にしっかり入れて磨きましょうと指導されました。しっかり磨けていなかったら不良歯肉となってしまい、また掻き出す処置をしなきゃならなくなると言われ、必死で磨きました。カバンの中に歯ブラシは必須道具でした!玉子、ネギ、ご飯粒、ごまいろんなものが詰まって取れなくなるのでしばらくは煩わしかったです。
抜歯の痛みも口角の傷もなくなった頃に、前歯がギュウギュウ押されていた時の様な痛みがまた出てきたのです。ギュウギュウ押されてた分を解放されて戻ろうとする痛みだと思います。親知らずはどんだけ前歯のことを圧迫し続けてたんでしょうか。
そんなこんなで唇、頬の麻痺も3週間程で消えて無くなり、抜歯の穴も徐々に小さくなって、1ヶ月半程で食べ物が挟まることもなく、今までとほとんど変わりなくなりました。
終わってみたらあっという間でした。あんなに恐怖していた程の痛みもなかったですし、もっと早いうちにやっておけば、歯列弓をみだすことも前歯をギュウギュウ押すあの痛みにも合わなかったんだから、15年前の自分に「ガタガタ言ってえんとはよ抜けー!」と言ってやりたいです。
長文にお付き合い頂きありがとうございました。